MCウオーターのモルモットにおける皮膚感作性試験
一般財団法人食品薬品安全センター 秦野研究所
要約
生物学的安全性評価の情報を得るために、MCウオーター(以下、試験液と記す)のモルモットにおける皮膚感作性試験(Maximization)を実施した。
一次感作(処置第1日)では、試験液と免疫増強剤であるFreund’scompleteadjuvantをモルモットの肩甲骨上部に皮内投与した。二次感作(処置第8日)では、その前日に10W/潮ラウリル硫酸ナトリウムを開放塗布しておいた皮内投与部位を含む肩甲骨上部の区域に試験液を48時間閉塞貼付した。惹起(処置第22日)では、試験液および注射用水を24時間閉塞貼付した。判定は、貼付物除去後24時間および48時間にDraize法の判定基準(1959年)に準拠して行った。その結果、いずれの判定時間においても被験物質による陽性反応は認められなかった。以上の結果より、この試験条件下では、MCウオーターは、モルモットに対して皮膚感作性を示さないと結論した。
試験日的
生物学的安全性評価の情報を得るために、MCウオーターのモルモットにおける皮膚感作性試験(Maximizationtest)を実施した。
試験成績と考察
被験物質の投与に起因したと考えられる動物の途中死亡および一般状態の異常は認められなかった(表1)。また、個体別体重を表2に示したが、体重の推移に異常を示した動物は認められなかった。皮膚感作性試験の結果は表3に、貼付物除去後24時間判定および48時間判定における個体別評価点は表4-1-4-2、表5-1-5-2に示した。また、貼付物除去後24時間判定時に撮影した写真のうち各群の代表例(写真1-写真4)を添付した。
被験物質群では、試験液で惹起した場合、いずれの判定時間においても陽性反応は認められなかった。また、注射用水で惹起した場合も、反応はすべて陰性であった。
陰性対照群では、試験液および注射用水で惹起した場合、反応はすべて陰性であった。
陽性対照群においては、0.lw/V%DNCBエタノール溶液で惹起した場合、いずれの判定時間においても、陽性率100%、平均評価点6,0の陽性反応が認められた。また、0.0lw/V%DNCBエタノール溶液で惹起した場合、いずれの判定時間においても、陽性率100%、平均評価点、3.0の陽性反応が認められた。一方、エタノールで惹起した場合、反応はすべて陰性であった。
以上の結果より、この試験条件下では、MCウオーターは、モルモットに対して皮膚感作性を示さないと結論した。